音楽友に、今日も安眠

某大学教員の日記

2006-01-01から1年間の記事一覧

ジョン・ローマー教授の公開講義に出席

今日はもう1つ印象的な言葉を他の人からもらった。夕方、数理経済学者の吉原直毅氏が主催したジョン・ローマー教授の公開講義、題して「市場経済における平等の展望prospects for equality in market economies」が開催されたので行ってみたのだが、そこで…

ジェンダーの授業で言われたこと

今日大学で2人の先生からもらった言葉が、それぞれとても印象的だった。1つは、今学期に私が受講しているリレー講義「ジェンダー論」の、今日の担当の先生に言われたことだ。その先生は、ジェンダーの視点から労働の現場を実証的に研究している方なのだが…

イギリス経済学史のワークショップに参加

今日は副ゼミの先生が主催したワークショップに参加した。 特別企画とのことで、ケンブリッジ大学のマーティン・ドーントン氏や エウジェニオ・ビアジーニ氏、バーミンガム大学のロジャー・バックハウス氏など、 イギリスからも研究者が何人か来て報告してい…

現代イギリスの貧困問題:ガーディアン紙のサイトより

イギリスでは、1997年のブレア労働党政権発足後、社会保障の分野において、サッチャー政権以後の新自由主義路線とも、1970年代以前の福祉国家路線とも異なる、いわゆる「第三の道」路線を打ち出してきた。この「第三の道」路線のモットーは、「経済…

生活保護とワーキング・プアとグローバル化についての書きなぐり

生活保護費、母子加算3年で廃止 厚労省方針 厚生労働省は29日、国費ベースで約2兆円の生活保護費を、来年度予算で400億円削減する方針を固めた。一人親の家庭の給付に一律上乗せしている「母子加算」を3年で段階的に廃止する。・・・04年度から段…

「麦の穂をゆらす風」を観た。

ゼミ発表も無事終わったので、渋谷に「麦の穂をゆらす風」を観にいった。 期待通り、というかそれ以上の衝撃だった。ケン・ローチ、やっぱりすごいよ。 とても悲しい話なのに、この映画は泣かせて「良い映画だったね」、で終わりにさせない。 どうしてあんな…

知的なロックバンド、COLDPLAY

(写真はCOLDPLAYのオフィシャルサイトより:http://www.coldplay.com/) 今回のゼミ発表を書いている間に、1つのロックバンドが大好きになった。 超有名ながら、今までちゃんと聴く機会がなかったイギリスのコールドプレイ (COLDPLAY)というバン…

ケン・ローチ監督作品「麦の穂をゆらす風」:朝日新聞夕刊より

14日付朝日新聞夕刊の芸能欄に、ケン・ローチ監督の新作「麦の穂をゆらす風」が紹介されていた。ウェブ上では同記事を見つけられなかったので、ここに全文引用する。 力強く「今日的」な出来 −映画「麦の穂をゆらす風」− イギリスの巨匠ケン・ローチといえば…

勉強についてつれづれ

長らく更新が滞ってしまった。ゼミでの発表が近づくと、どうしてもそれにかかりっきりになってしまうなあ。ようやく今度の報告の本文を書き始めたのだが、結局どれだけ偉そうなこと書こうとしても、ちゃんと勉強してノートに取ったことからしかまともな文章…

消費税の累進性

dojinさんのhttp://d.hatena.ne.jp/dojin/20061026のなかの 「メモ:権丈善一氏の「歳出削減」論と「世代間格差」論」のエントリで紹介されている論文:http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/korunakare46.pdfの第8頁に、消費税を社会保障目的税とする…

近代は「主観的平等」と「客観的不平等」の時代か?

階級!―社会認識の概念装置作者: 渡辺雅男出版社/メーカー: 彩流社発売日: 2004/01/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 28回この商品を含むブログ (10件) を見る 社会科学において、階級概念を重視し、主に社会の客観的物質的状況を重視する議論、さらに…

藤原保信『自由主義の再検討』

自由主義の再検討 (岩波新書)作者: 藤原保信出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1993/08/20メディア: 新書購入: 6人 クリック: 65回この商品を含むブログ (46件) を見る 藤原保信氏の『自由主義の再検討』を読んだ。文章は平易だが内容は充実しており、著者の…

イプセン『人形の家』を読んだ

注:本文の引用あり ちょっと前に紹介した小説、「GO」(金城一紀作)のなかに、次のような文章があった。 僕は小説の力を信じてなかった。小説はただ面白いだけで、何も変えることはできない。本を開いて、閉じたら、それでおしまい。単なるストレス発散…

古書店店員歴1年になった

都内の某古書店でアルバイト店員として働き始めて、今日でちょうど1年になった。 古書店で働いてて一番嬉しい瞬間は何かって?そりゃーやっぱり「この本、ずっと探してたんだよ〜」と 興奮まじりに本を持ってきた時の、お客サマの笑顔です笑。 これまでで特…

イギリス社会史の本を安くGET!

Private Lives, Public Spirit: Britain: 1870-1914 (Social Hist of Britain)作者: Jose Harris出版社/メーカー: Penguin Books発売日: 1995/02/01メディア: ペーパーバック クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る 今日何気なく入った神保町の洋…

イギリスの社会思想とかつれづれ

今日は市の図書館に行って勉強しようと思ったが、台風のような天気だったので終日在宅。Peter Clarkeというイギリスの歴史家の、"Liberals and Social Democrats"(1978)という本を読んでいる。訳すと『自由主義者と社会民主主義者』と言ったところだろうか。…

韓国のロックバンド'nell'

こないだ韓国に行った時に、カラオケで友達の1人が歌ってたある曲が、 とても気に入った。アーティストと曲名は何だろうと思って、メールで 聞いてみたところ、ようやく判明。nellの'thank you'という曲だって。YouTube動画↓ http://www.youtube.com/watch?…

ほしいもの翻訳コンニャクはかなり上位です

夏ももう終わりだが、先週久しぶりに大学行ってゼミに出たりした。 夏休みのあいだ忘れかけてた緊張感と、勉強のエンジンが戻ってきた気がする。 やっぱ実家にいるとどうしても・・・はい、責任転嫁。でも通学に2時間 かかると、心理的な距離も遠くなるんだ…

韓国訪問

↑ソウル中心部にある李朝時代の王宮、「景福宮」の一角。景福宮は、豊臣秀吉の朝鮮侵攻による焼失(16c末)→再建→閔妃暗殺(1895)の舞台となる→日本の植民地化で全面的に破壊・移築される→戦後再建、というプロセスをこれまで辿ってきた。日本の存在を除いて…

生活保護の拒否66%は「違法」日弁連調査

朝日新聞9月1日付朝刊第38面、またhttp://www.asahi.com/life/update/0901/002.htmlより 「生活保護の拒否66%は「違法」日弁連調査」失業や病気で生活できなくなった人を支える生活保護制度について、日本弁護士連合会(日弁連)が電話相談を実施した…

夏の夜長にしみじみと…

ここ数回ほど堅い記事が続いているので、ここらでいったん「つれづれ日記」という本ブログの主旨に戻ろうと思う。 最近とにかく「夏休み過ぎるの速いよ(ToT)」って感じる。以前ゼミの先輩から、「図書館で15冊も本借りたのに、1頁も読まないで期限に返し…

塩野谷祐一著『経済と倫理』

経済と倫理―福祉国家の哲学 (公共哲学叢書)作者: 塩野谷祐一出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2002/04/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 35回この商品を含むブログ (6件) を見るまだ半分しか読んでいないが、著者の博学な知識が遺憾なく発揮さ…

「ホームレス」インタビューと現実の複雑さについて

以前お話を伺った路上生活者のNさんに、最近、再びお話を聞く機会を得た。数週間ほど姿を見なかったので、大丈夫かなと思っていたのだが、「梅雨の間は、駅の反対側の屋根のあるところにいた」とのこと。以前の記事はこちら→「ホームレスの人々へのインタビ…

NHKスペシャル「21世紀の潮流 ラテンアメリカの挑戦(第1回)」を観た。

今夜10時から放映されたNHKスペシャル「脱アメリカ宣言ベネズエラ 7年目のチャベス革命」を観た。 http://www.nhk.or.jp/special/onair/060721.html チャベス政権が医療、教育、住宅サービスなど一連の「チャベス革命」によって貧困層の生活水準を改善…

久しぶりの更新!

蛇と遭遇したあと、ゼミ発表や授業の課題などに追われて、気がついたら1ヶ月近く経ってしまった。ここでちょっと一息つけたので、前から観たかった「ハウルの動く城」や「ベッカムに恋して」なんかをDVDで借りて観た(両方とても良かった!)。そしたら…

蛇と遭遇!

大学の帰り、自転車で我が家に帰る途中の山道で、蛇と遭遇してしまった。優に1メートル以上はあった。蛇嫌いの私も、思わず感心してしまうほどの巨大さであった。携帯電話で写真を撮ったら、思いのほかよく撮れていた。ここにアップしようかとも思いました…

「惨めで最低の職か、それとも失業か。」選択肢は本当にそれだけか??

朝日新聞6月13日付の夕刊の「ブログ解読」というコーナーで、稲葉振一郎氏が「低賃金労働に裸で抗議」という題で次のような記事を書いていた。短い記事なので、全文を引用する。 低賃金労働に裸で抗議 2006年6月現在カリフォルニア大学バークレー校に留学…

「日本の夜と霧」

大島渚監督が1960年に撮った「日本の夜と霧」を観た。 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000F6YUAA/qid=1150305316/sr=1-1/ref=sr_1_10_1/250-1974334-9077043 大島作品にはあまり詳しくないのだが、若いころはこういう政治色の強い映画も撮ってい…

ホームレスの人々へのインタビュー

先週、2人のホームレスの人々に対して、それぞれ30〜40分程度のインタビューを行う機会を得た。路上生活に到るまでの経緯、今の生活状況、福祉の利用状況などを中心に話を聞いた。今回は2つのインタビューのうち、1つめのインタビューの様子を簡単に…

俳優、片桐はいりさんにお会いした。

昨年の秋から、都内の古書店でアルバイトをしている。ブックオフなどの「新古書店」と違って、専門書が充実している、昔ながらの古本屋さんだ。扱っている本のジャンルはやや文学に重きが置かれているが、社会科学、人文科学、自然科学、哲学、芸術などなど…