音楽友に、今日も安眠

某大学教員の日記

2009-01-01から1年間の記事一覧

デイヴィッド・ミラー教授の講演を聞く

今日はオックスフォード大学からデイヴィッド・ミラー(David Miller)教授が講演に来ていました。ミラー教授の研究はこれまで邦訳の『政治哲学(1冊でわかる)』しか読んだことがなかったのですが、こちらでは相当著名な政治理論家のようで、数百人規模の講…

『イギリス哲学の百年』

ここ二カ月ほど、ホブハウスの哲学的基礎と哲学史の中での位置づけについて勉強しています。その過程で、Rudolf Metzという人が70年前に書いた『イギリス哲学の百年』(初版は1938年)という本に出会いました。これが非常に分かりやすく、ホブハウス哲学の解…

留学という選択

長らく更新が滞っていました。実は9月中旬より、イギリスのシェフィールド大学に留学に来ています。昨年の冬に入学許可をもらってから、留学についてはずっと迷っていましたが、この機会を逃したくないという気持ちの方が最終的に勝りました。三年間の予定…

NHKスペシャル「介護保険が「使えない」―10年目の検証―」

http://www.nhk.or.jp/special/onair/090426.html ショートステイを利用したくともサービス供給が不十分なために利用できない家族介護者、高額な介護サービス利用料のために辞職せざるを得ない家族介護者、認知症のために必要なサービスを申請できない独居高…

A.マーシャルと自由主義

アルフレッド・マーシャル(1842-1924)とT.H.グリーン(1836-1882)のイギリス思想史上の位置づけについて勉強中。それぞれ初期イギリス福祉国家の思想の二大潮流である「ケンブリッジ学派」と「オックスフォード学派」の祖と言える存在だが、両者を対立的…

博士課程一年目を終えて

博士課程の1年目が終了。研究成果としては大したものは残らなかったが、これからの自分の人生をどう生きるか、その優先順位を決められたという意味で、とても充実した1年だった。 去年の夏から秋にかけて、これからの研究の見込みや将来の仕事の展望を考えた…

イスラエルのガザ侵攻

最近はなかなかブログを更新する時間的、精神的余裕を持てていないが、年末以降のイスラエルによるガザ攻撃は、国内の派遣切り問題と並んで、新年早々から私の心を暗いものにしている。昨日(1月6日)もガザの人々の避難場所であった国連学校や難民キャンプ…