音楽友に、今日も安眠

某大学教員の日記

研究

Reba Soffer, 'Why Do Disciplines Fail? The Starange Case of British Sociology'(1982)を引き続き読解&ノート作成。イギリス初期社会学に対してかなり本質的な批判をしている。Stefan ColliniのLiberalism and Sociology: L.T. Hobhouse and Political A…

翻訳企画終了

ここ数日取り組んで(悩まされて)きた翻訳企画の訳者注にようやくけりをつけ、訳者代表の先生に送りました。ふ〜。スペンサーの解説文など特に苦労しましたが、そんななか勉強になったのが、David Weinstein先生の以下の紹介文でした:Herbert Spencer (Sta…

Reba Soffer'Why Do Disciplines Fail? The Strange Case of British Sociology' in The English Historical Review, Vlo.97, 1982, pp.767-802の読解&ノート作成に取りかかる。かなり面白い。が、批判的に再検討すること。

ミーティング

1.指導教官の先生とミーティング。博論の構想を見てもらったのですが、おかげ様で何とかゴーサインをもらうことができました。このまま頑張れば進級試験(*)用の書類も、9月ではなくて5月に出して良いよと言われ、ひとまずほっとしました。次回のミーテ(三…

1. ゼミでマンチェスター大学の若手の先生による報告を聞きました。リバタリアニズムと平等主義的分配論を、後者を義務論的に解釈することで理論的に両立させようとする試みでしたが、どっちつかずといった印象で、正直、あまり魅力は感じられませんでした。…

1. 昨日先生に送った博論構想のレジュメについて、スウェーデンの大学院に留学している日本人の友人と日本在住のカナダ人の友人が二人でチェック&コメントしてくれるという有難い申し出を受けまして、今日はその二人とスカイプで二時間ほどお話しました。非…

タイムリミットが来たので来週のミーテ用の博論構想を指導教官の先生に送りました。問題の所在と大まかな構成は書きましたが、先行研究の検討や方法論についてはほとんど触れられませんでした。そもそもこのテーマを先生はどう思うのだろうか…。

症状のせいかここ数日いまいち研究に身が入らず、博論構想のレジュメを200wordsずつ書くことくらいしかできませんでした。結局明日までかかってしまいそう。あと、今週から木、金曜の二時間ずつ、PhDの学生用のSpeaking Skillの授業と、哲学研究科の学部生向…

夜は少し体調がましになったので、博論構想のレジュメを250wordsほど。あとおそらく最重要文献の一つとなると思われる、Sandra Den OtterのBritish Idealism and Social Explanation(1996)の第二章の一部をノート作成。主にGreenとBosanquetの経験主義評価の…

博論の構想を引き続き800wordsほど。問題の所在、研究の目的、リサーチ・クエスチョンをそれぞれ立てるところまで書きました。明日、明後日で全5章の簡単な内容を書いて、土曜までには指導教官の先生に何とか送れそうです。それにしても政治学研究科に所属…

引き続き博士論文の構想を書いています。一日かけたのに700wordsしか進みませんでしたが。。。普段文献を読んでいるとき各論にばかり気を取られて、全体的な問題をあまり考えてこなかったツケがまわってきています。例えばホブハウスの社会学方法論は、彼の…

院生発表会始まる

1. 午前中は政治学研究科博士課程1年生向けの院生ゼミでした。いよいよPhD1年生のプレゼンテーションが始まり(自分の出番は3月18日です)、今日はナイジェリア人とトルコ人の留学生の報告だったのですが・・・レ、レベルが高い!二人とも博士論文の構想を…

博論構想書き始める

1. 先生との次回のミーティング(さ来週の火曜)に向けて、博論の一応の章立てを書いた上で、Introductionを書き始める。4時間半かけて800wordsほど進む。歩みは遅いが少しずつでも書いていこう。これまでの三カ月で全体のテーマは定まってきたのだが、うま…

Hobhouseの'Sociology'論文(1920)読了&ノート作成。society, community, state, associationなど類似概念の相互関係が分かってきた。今後の目標は、ホブハウス社会学におけるこれらの概念を同時代の他の英国社会学者(社会哲学者)―さしあたりBosanquet, Ri…

ワークショップ@オックスフォード大学

三日間のオックスフォード滞在を終えて無事にシェフィールドに戻って来ました。ワークショップ、観光、資料調査と様々な収穫のあった滞在でしたが、何より初日のワークショップは自分にとって特別な思い出の残る日となりました。はじめは緊張しましたが、密…

明日のワークショップ(「リベラリズムの国際比較」)に向けて、レジュメや報告者の著作を読む。

1. デビッド・バウチャーのリッチー論文ノート作成。グリーンやボザンケに比べて今ひとつ特徴がつかめなかったリッチーの思想の独自性が分かってきた。2. ホブハウスがEncyclopaedia of Religion and Ethics(1920)に寄稿した'Sociology'論文に取りかかる。晩…

ミーティング

1. 指導教官とのミーティング。いつもなら1時間くらいなのだが、今日は長引いて1時間半ほどかかった。さすがに疲れが…。理論的な部分でかなり重要な点が理解出来ていないことに気づかされる(理想主義哲学の道徳原理と「社会的承認」概念の関係をどう理解す…

調査の準備

1. 今週末にオックスフォード大学に初めて行く予定。ワークショップ、観光、資料調査に一日ずつ当てます。今日は閲覧したい資料をリストアップして、オックスフォードの大学の司書さんへ閲覧希望のメールをした。イギリスのほとんどの大学はSCONUL CARDとい…

1. 半年前から取り組んできた共著論文がようやく完成。編者の先生に送る。相方の執筆者は年下だが非常に優秀な東大の院生の方で、半年間鍛えられました。今年は一人でも論文を完成させたいな。2. イギリス社会学界の大家、A.H.Halsay教授が80歳にして執筆し…

1. 水曜の指導教官とのミーテ用のレジュメ作成終了・送信。結局一日かかってしまった。でも書いてる中で、19世紀後半の自然権概念がH・スペンサーやA・ハーバートのようなリバタリアンだけでなく、Henry GeorgeやA.R.Wallaceのような再分配論者にも採用され…

久々の更新です

2009年のブログ更新は、数えてみたら2ヶ月に一回ペースでした(苦笑)。今後はもう少し、自分用に日々の研究記録っぽく書いていこうかな?(そんなの誰も読みたくないかもしれませんが。)1. 3月に僕が所属している政治学研究科の院生発表会があり、昨日か…

デイヴィッド・ミラー教授の講演を聞く

今日はオックスフォード大学からデイヴィッド・ミラー(David Miller)教授が講演に来ていました。ミラー教授の研究はこれまで邦訳の『政治哲学(1冊でわかる)』しか読んだことがなかったのですが、こちらでは相当著名な政治理論家のようで、数百人規模の講…

『イギリス哲学の百年』

ここ二カ月ほど、ホブハウスの哲学的基礎と哲学史の中での位置づけについて勉強しています。その過程で、Rudolf Metzという人が70年前に書いた『イギリス哲学の百年』(初版は1938年)という本に出会いました。これが非常に分かりやすく、ホブハウス哲学の解…

A.マーシャルと自由主義

アルフレッド・マーシャル(1842-1924)とT.H.グリーン(1836-1882)のイギリス思想史上の位置づけについて勉強中。それぞれ初期イギリス福祉国家の思想の二大潮流である「ケンブリッジ学派」と「オックスフォード学派」の祖と言える存在だが、両者を対立的…

「社会学的忘却」についてメモ

社会 (思考のフロンティア)作者: 市野川容孝出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2006/10/26メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 448回この商品を含むブログ (99件) を見る 「社会的な社会」という表現が…有意味であるためには、社会的という言葉が…特定の価…

価値判断(思想)の被制約性と自律性についてメモ

歴史とは何か (岩波新書)作者: E.H.カー,E.H. Carr,清水幾太郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1962/03/20メディア: 新書購入: 14人 クリック: 227回この商品を含むブログ (123件) を見る歴史的事実と歴史家 歴史家と歴史上の事実との関係を吟味して参りま…

D.キャナダイン著『イギリスの階級社会』

一コ前の記事(もう一か月経っちゃったか…)で、「なんで近代市民革命を最も早く成し遂げたイギリスで、「クイーン」のような王室万歳的な映画がいまだに作られ、しかも人気を得るのか」と書いたが、以下の本を読み、何かストンと腑に落ちた。イギリスの階級…

ロック『市民政府論』も読書中

完訳 統治二論 (岩波文庫)作者: ジョン・ロック,加藤節出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2010/11/17メディア: 文庫購入: 11人 クリック: 102回この商品を含むブログ (78件) を見る これも少しずつ読み進めている。とても味わい深くて面白い。半分ほど読んで…

立岩真也著『私的所有論』読み始める

私的所有論作者: 立岩真也出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 1997/09/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 33回この商品を含むブログ (42件) を見る 長らくご無沙汰してましたが無事生きてます。博士課程に進学したとはいえ、大学院生生活そのものに変化…