音楽友に、今日も安眠

某大学教員の日記

NHKスペシャル「コムスン・ショック-揺れる介護現場-」

家のテレビでは地上波が映らないので(どんなテレビだ)、やむなくラジオで番組を聴いた。
音声だけでも問題の深刻さはひしひしと伝わってきた。


介護労働者の低賃金と過酷な労働実態、家族の中でとりわけ女性にのしかかる負担、高齢者の健康と行く末に対する不安、ケアそのものよりも利潤追求を第一動機とする民間企業、給付費抑制に汲々とする政府…現代日本社会が抱える構造的特徴(過労、低賃金、性別役割、高齢社会化、福祉サービスの民営化、歳出削減路線)が、絡み合いつつ悪い方へ悪い方へと進んでいった結果が、今日の番組の内容だったのだろう。「成長を実感に」と安倍自民党は主張していたが、介護の現場は、成長の実感とはほど遠い状況だということが分かった。好景気の今がこの有様か。もう一度不況が来た時には、日本の福祉制度は一体どうなってしまうのだろうか。

番組URL:http://www.nhk.or.jp/special/onair/070910.html