音楽友に、今日も安眠

某大学教員の日記

年末年始の一時帰国

明けましておめでとうございます…というにはもう遅いでしょうか。早くも一月が終わりに近づいてきましたね。12月中旬にウェールズ大学カンファレンスセンターで開かれたイギリス理想主義哲学会での報告が無事終わった後、年末年始は日本に帰ってました。奥さんとゆっくり過ごすことができました。留学も終わりが見えてきたこともあり、この間ずっと待たせて淋しい思いをさせてしまった彼女にも、少し明るさが戻ってきたような気がします。ただ、一時帰国は楽しいとは言え、最後はまた離れ離れにならなければいけないので、やはりお互い辛いものがあります。

今回の一時帰国はほとんど私の実家か彼女の実家にいたので、あまり多くのことはできませんでした。でも長く会ってなかった友人と何人か再会することができ、楽しい時間を過ごすことができました。その他、日本での大学の指導教官の先生方のゼミで研究報告をさせて頂きました。実は12月の学会では聴衆がほとんど哲学畑であった一方で、私の報告内容が政策論的なものだったために、質疑がやや低調で残念に思っていました。日本でのゼミ報告では、専門的な点から今後の研究の大きな方向性に至るまで様々な有益なコメントを頂くことができ、とてもありがたかったです。

今は頂いたコメントをもとに、日本語原稿の修正をしているところです。うまく投稿論文の形になれば良いのですが…。なるべく丁寧に直したいのですが、これにかかりきりになっている間は博論が進まないというジレンマもあり、悩ましいところです。


[追記](1月26日):一時帰国中に読んだ漫画

榎本俊二のカリスマ育児 (akita essay collection)

榎本俊二のカリスマ育児 (akita essay collection)

これは非常に面白かったです。育児の大変さと魅力を笑えながら学べました。2巻目もありますが、1巻目が傑作であるのに対して、今イチでした。おそらく1巻目が売れたので、出版社が無理やり書かせたのでしょう。


きょうの猫村さん 1

きょうの猫村さん 1

なごみました。高価だったので、古本屋で買いました。


きりひと讃歌 (1) (小学館文庫)

きりひと讃歌 (1) (小学館文庫)

amazonで高評価だったのでずっと読みたかった作品でした。確かにテーマは重厚で興味深かったです。が、話の展開に強引なところが目立ちました。手塚治虫はこれを書いていた頃、連載を何本も抱えていたようです。売れるからと出版社が作家に過重労働を強い,結果作品のクオリティが損なわれ,作家も健康を損なうという、今日の日本の漫画産業の負の側面を、すでに彼は体現していたように思えます。